Drug lag

2020年度版要望書

更新日:2020年3月14日

 
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膵臓がん患者の現状

 

 日本のがん患者は欧米で開発・承認された抗がん剤を使用しています。問題は米国食品医薬品局(FDA)が承認した薬剤が日本で承認され患者が治療を受けるまでには未だに大きな時間差(ドラッグ・ラグ)があるのが実情です。

 米国FDAは2015年10月にはドラッグデリバリーシステム(DDS)改良型のイリノテカンリポゾーム注射剤(商品名オニバイド)、2017年5月には、膵臓がんではじめてチェックポイント阻害剤ペンブロリズマブ(商品名:キイトルーダ)、2018年12月にはNTRK融合遺伝子変異陽性に対するエヌトレクチニブ(商品名ロズリートレク)、2019年12月にはBRCA1/2遺伝子変異陽性の患者に投与されるオラパリブ(商品名リムパーザ)を承認しました。

 ゲノム医療の第一歩であるがん遺伝子パネル検査が保険償還され、ゲノム医療がスタートしました。しかし、米国ではゲノム医療の選択肢として大きな役割を担うのが腫瘍マーカーにマッチした分子標的薬を使った臨床試験です。いま米国では膵臓がんの領域で140以上の臨床試験が実施されております。そのなかには、2年という短期間でFDA承認まで到達する新しいタイプの臨床試験も含まれています。しかし、ゲノム医療の希望と言われている臨床試験・治験が日本では少ないことが、患者の不利益につながっています。また、日本では米国のように適応外薬(オフラベル)が使用できません。そのように、がん遺伝子パネル検査後の治療選択肢(臨床試験、遺伝子変異にマッチした適応外薬の使用)が極端に限定されているため、パネル検査を進めない医療者もいるくらいです。

 短期間に患者に新薬を届けることができる臨床試験と承認体制こそ、いまゲノム医療がスタートして、拡大しつつある適応外薬及び臨床試験欠如の問題で苦しむ日本の膵臓がん患者が必要としている体制です。ぜひそのような新しい体制を一日でも早く日本で実現し、ドラッグラグゼロを実現したいとパンキャンジャパンは考えております。

 日本のがん患者は欧米で開発・承認された抗がん剤を使用しています。問題は欧米で開発・承認された抗がん剤が日本で承認あるいは適応拡大されるまでには、未だに大きな時間差(ドラッグ・ラグ)があるのが実情です。膵臓がん患者がドラッグ・ラグ解消を求め、署名活動を行い、厚生労働省に提出し勝ち取ったのがゲムシタビンの承認でした。それから 10 年たち、膵臓がん患者により、再度署名活動が行われ、承認されたのがエルロチニブでした。しかし、承認されるまでがゲムシタビンで 5.1 年、エルロチニブで 5.7 年もかかりました。

 パンキャンジャパンが活動をはじめたころは、他のがんでは 15 剤くらいの抗がん剤が使えましたが、膵臓がんでは使える抗がん剤が少なく、ゲムシタビン、S-1、エルロチニブ、フォルフィリノックス、ナブパクリタキセルの7剤しかありませんでした。これらの抗がん剤は、症状緩和、延命効果などの効果が認められていますが、治療を続けていくうちに耐性ができて効果がなくなるケースが多く見られます。欧米で標準的に使われる抗がん剤にはゲムシタビン、エルロチニブ、フォルフィリノックス、腹膜播種などの治療で使われるドセテキセル、カペシタビン、ゲムシタビンとの併用で使われているナブパクリタキセルのほか、2015年10月にFDA承認されたゲムシタビンに耐性ができた患者向けイリノテカンリポゾーム注射剤(商品名オニバイド)、2017年5月にFDA承認されたMMR遺伝子欠損陽性患者向け免疫療法である抗PD-1抗体薬ペンブロリズマブ(商品名:キイトルーダ)、家族性膵臓がん患者に有効と言われているプラチナ系製剤であるシスプラチンなどがあります。さらに、分子標的薬では、2018年11月に承認となったNTRK融合遺伝子変異に対するラロトレクチニブ(商品名ビトラクビ )、2019年12月に承認となったBRCA遺伝子変異陽性に対するオラパリブ(商品名リムパーザ)などもあります。また、日本では世界に先駆けてNTRK1/2・ROS1融合遺伝子変異に有効なエントレクチニブ(商品名ロズリートレク)が2019年に膵臓がんでも承認となっています。

 国内でも他のがんの治療にすでに使用されている最新のゲノム医療に関連したバイオマーカーに基づいた分子標的薬、免疫療法などは、米国で膵臓がんの治療に使われていて、国内でも他のがんの治療に使われているにもかかわらず、国内で膵臓がんには適応になっていないため、いまだに使うことができません。これからは遺伝子検査により効果が期待される適応外薬の医薬品が膵臓がんでもますます重要となってくることが予測されます。しかし、承認体制の整備が遅れているため、米国NCCNガイドラインに推奨されているように、転移性膵臓がん患者は診断時にがん遺伝子パネル検査を受けられるように配慮し、遺伝子変異にマッチした適応薬・適応外薬が投与されるよう、体制の整備を進めることをお願いします。進行している膵臓がん患者がこれ以上苦しみ続けることのないよう、このドラッグラグ問題(適応外薬問題)の早急な解決を強く要望いたします。

 

特定非営利活動法人パンキャンジャパン

理事長 眞島喜幸

 

要望の趣旨

  ドラッグ・ラグ(適応外薬問題)を解消し、欧米の標準治療薬の1日でも早い承認をお願いします。

署名のお願い

ご家族、親族、会社同僚、友人など、広く署名活動への協力を呼び掛けてくださいますよう、お願い致します。署名方法は、インターネット、または 手書きのどちらでも結構です。

 

■方法1:インターネットで署名する場合(2020年度版)

ネット署名はこちらからお一人ずつ氏名、住所を入力するだけで結構です。)署名リスト1

各署名リストは最大500名様までご登録できます。署名リストが500名に達しましたら、それ以上、お名前は書き込むことができませんので、次のリスト、署名リスト2にご記入ください。

ネット署名はこちらからお一人ずつ氏名、住所を入力するだけで結構です。)署名リスト2

 

■方法2:手書きで署名する場合

pdf署名用紙をここからダウンロードしてください

※署名用紙の締切日には関係なく、届いた署名はすべて集計し、提出のために綴らさせていただいております。

<記入方法の留意点> 

住所は都道府県から番地までお1人ずつ記入して下さい。

“同上” ならびに “〃” という表記を使用しないでください。

使用されますと、その署名が無効になる場合がございます。

ご家族にかわって代筆されても結構です。ボールペン、サインペンなどで署名して下さい。

署名する人には年齢制限はありませんが、日本在住の方に限ります。

       

 <署名の送付先>    

郵送:  〒102-0071 東京都千代田区富士見1-12-1 QDANビル5階

     NPO法人パンキャンジャパン

     恐れ入りますが、署名用紙の送料はご負担お願いいたします。

FAX:   03-3221-1422

メール 署名済用紙をPDF化しメール添付の上送付ください。 

              EMAIL先は このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。  

署名に関するお問い合わせ

NPO法人パンキャンジャパン 事務局

電話:03-3221-1421     E-mail:このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。

政策提言:核医学診療推進国民会議の創設

政策提言:核医学診療推進国民会議の創設
National Conference for Nuclear Medicine Theranostics

 

2016年12月1日

 

■核医学診療推進国民会議への参画理由
膵臓がんなどの難治がん、膵神経内分泌腫瘍などの希少がん患者さんとそのご家族の希望は、正確な診断法の確立と奏功する治療法の開発です。治療能力(Therapeutics)と診断能力(Diagnostics)の両方を兼ね備えた核医学診療(Theranostics)は、近年、欧米で実現された標的医療です。そのひとつが膵神経内分泌腫瘍(PNET)患者が求めるペプチド受容体放射性核種療法(PRRT)です。腫瘍細胞に発現する受容体に特定の物質が結びつく性質を利用して、ルテチウムLu177などの核物質からの放射線で治療します。神経内分泌腫瘍の治療として広く行われていますが、日本では受けることができませんでした。

 

世界で唯一原爆を体験した日本では核物質が厳しく管理されており、医療分野でも放射線障害防止法、医療法・薬機法などにより核物質の利用が規制され、一部は二重規制となっています。したがって、欧米の標準療法である核医薬品を用いた、より良い医療を実現するためには、核医学が直面しているさまざまな課題を解決する必要があります。そのためには、核医学に関する国民の理解を進める必要もあります。一般市民、国会議員や政府関係者に核医学に関する正しい情報を伝え、さらに、核医薬品の規制に関連する法律をこの時代に相応しいものに改善するために規制改革も必要です。核医学を取り巻く課題は、法的規制、RI管理、国際的な事情など、多方面にわたります。こうした課題解決を進めていくために、日本核医学会、日本アイソトープ協会、がんサポートコミュニティーとパンキャンジャパンは、日本初となる市民参加型アドボカシーをモデルとした「核医学診療推進国民会議」を2016年12月1日に設立しました。

 

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政策提言:ドラッグラグ問題解消を訴える遺族からの手紙

厚生労働大臣 田村憲久 様

 

膵臓がん遺族からの手紙

 

 

 私は埼玉県よりまいりました膵臓がん患者遺族の今野喜彦です。

 私は、14歳のときに膵臓がんで母を亡くしました。いまから7年前のことです。

 その当時は、膵臓がんに使えるお薬はひとつしかなく、そのお薬もしだいに効かなくなりました。医師から、「もう使えるお薬はありません」と言われた時の母と父の悲しい顔をいまだに覚えています。

 母は14歳だった私に、伝えたいことがまだたくさんあったと思います、今でも元気で生きていてほしかったと思っています。

 

 膵臓がんで使えるお薬はいまだに3剤しかありません。

 私たちのような患者家族の悲しみを繰り返さないように、膵臓がんのドラッグラグを解消して使えるお薬を増やしてください。 お願いします。

 

平成25年6月24日

   今野喜彦

   埼玉県さいたま市

 

 

 

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Edited  2013.6.25

政策提言:「難治がんに対するRI内用療法の国内導入に関する要望書」を提出

政策提言:「難治がんに対するRI内用療法の国内導入に関する要望書」を提出

 

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(2017年1月6日/厚生労働省にて撮影)

 

「難治がんに対するRI内用療法の国内導入に関する要望書」を厚生労働省医薬・生活衛生局長、厚生労働省医政局長、及び原子力規制庁長官官房放射線放射線防護グループ放射線対策・保障措置課長宛に提出しました。写真左から国立がん研究センター先端医療開発センター機能診断開発分野長・藤井博史、金沢大学医薬保健研究域医学系核医学教授・絹谷清剛、地域医療計画課長補佐・伊中愛貴氏、がん・疾病対策課長補佐・渡部直史氏、がんサポートコミュニティー事務局長・大井賢一、パンキャンジャパン理事長・眞島喜幸

 

この背景には、海外の臨床試験で高い奏効率をみせたPRRT療法の国内導入に関しては、様々な課題があることから、未承認の核医薬品を用いた治療については、国内ではできない状態にあります。そのため、悪性の膵神経内分泌腫瘍の治療法がなくなった患者は、著効するPRRT療法を求めて、スイス・ドイツに渡航するケースが後をたたない、ゆゆしき事態になっています。そのため、パンキャンでは、日本核医学会、NPO法人がんサポートコミュニティとともに、国内における新規核医薬品による治療法導入を加速化する活動を推進しています。

 

 

政策提言:ドラッグラグ問題解消を訴える患者からの手紙

厚生労働大臣 田村憲久 様

 

膵臓がん患者からの手紙

 

 

 

 私は愛知県よりまいりました膵臓がん患者の落合誠一と申します。

 

 膵臓がん患者の8割は手術が出来ず、主に抗がん剤に頼らねばならない状況です。いまは、患者仲間とお互い励ましあいながら頑張っておりますが、あるとき患者仲間がきて、「私に使える薬はなくなりました」と言って、悲しそうな目をして病院を去って行かれました。

 その方とはそれ以来、二度とお会いすることはありませんでした。

 ともに戦ってきた闘病仲間が次々と先立っていかれる現実が後をたちません。使える薬が無くなり追い詰められるのです。

 

 米国では膵臓がんに10剤程度承認され、使われているそうです!!!!

 それらの薬はすでに日本で承認され、他のがんに日常的に使われています。薬がないのではなく、あるのに使えない・・・・・ 患者としては理解出来ない所です。このような悲惨な実態は、私の中での「誇りある日本のがん医療の姿」ではありません。悔しくてなりません!!!

 

 本日ここに署名をお持ち致しましたが、この中には抗がん剤3剤を使いきり、治療法が無くなって追い詰められた待ったなしの、全国の膵臓がん患者さんの、すがる様な思いが沢山詰まっております。

 皆さんは固唾を飲んで本日の結果を注目しています。 一刻も早く、一剤でも多く使えるようにし、治療の選択肢を増やして、これからも命を繋いでいけるという、生きて、生きて、生き抜けるチャンスと希望を与えて欲しいと思います。

 それからもう一つお願いがあります。 私は、我が国の膵臓がんに関する研究が、他の部位のがんに比べて大きく遅れていると感じています。いまだに、早期発見ツールもなく、進行した膵臓がんを治す薬もありません。

 

 「第3次対がん10か年総合戦略」では、難治性がんが重点項目であったにもかかわらず、膵臓がんには僅かな研究費しかつかなかったそうです。膵臓がんは難治がんであり、がんの王様と言われています。この様な厳しい状況を早く改善して行くために、膵臓がんの研究予算を増額していただき、研究者を増やし、国の重点テーマとして今まで以上に力を入れて頂きたいと願っております。

 

 どうか患者の願いを汲み取って頂きたく、宜しくお願い申し上げます。

 

平成25年6月25日

落合 誠一

パンキャンジャパン患者諮問委員

 

 

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Edited  2013.6.25

政策提言:ナノナイフ治療法の早期承認に関する要望書を厚労省に提出

政策提言:ナノナイフ治療法の早期承認に関する要望書を厚労省に提出

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2018年2月6日

 

背景:化学療法の進歩により、進行がんの1年生存率は改善されたものの、いずれの抗がん剤も十分ではなく、他のがんに比べ薬物療法の治療選択肢が少ない状況が続いています。根治につながる治療の第一選択肢は依然として外科的手術ですが、切除可能な症例は2割程度と少なく、本来、遠隔転移のない手術適応の患者でも、膵臓の周りにある動脈(腹腔動脈、上腸間膜動脈や総肝動脈)にがんが及ぶと手術でがんを取り除くことが難しく、手術不可となります。また、切除不能な局所進行がんの標準療法である化学放射線療法での対応も非常に難しくなります。

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政策提言:PRRT療法の早期承認を求める要望書を提出

政策提言:希少がんである神経内分泌腫瘍に対する核医学治療薬ルテチウム177の早期国内導入に関する要望書を厚労省に提出

 

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(2017年12月01日 厚生労働省にて撮影)

 

希少がんである神経内分泌腫瘍に対する核医学治療薬ルテチウム177(Lutetium 177 Oxodotreotide)の早期国内導入に関する要望書を厚労省に提出した。金沢大学医学部核医学教授の絹谷清剛氏(会長)、認定NPO法人がんサポートコミュニティー事務局長大井賢一氏(副会長)NPO法人パンキャンジャパン理事長眞島喜幸氏(副会長)とする「核医学診療推進国民会議」では、関係当局に"患者さんの声"を届け活動を続けている。この度、欧州EMAの承認を受け、関係当局に要望書を提出した。

 

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膵臓がん National Advocacy Day

膵臓がんになった多くの方が、今、真摯に自分の治療に向き合っています。

 生存率を向上させ、治る病気にするためには、 

  あきらめず、これに力を与え、  

希望をつくり、良いアウトカムをもたらすことが必要です

治るがんにしていくために、多くの力が必要です。多くの関係者が生存率向上に立ち向かっています

今、あなたの力が必要です

膵臓がんをあきらめないために

あなたもこのアドボカシー活動に加わってください

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