ご協力ください!「すい臓がんで亡くなる患者さんを減らしたい―早期発見と個別治療最適化へ挑戦」

ASCOニュース:有害な生殖細胞変異は、家族歴のある人における膵臓がん発症の危険因子
ASCOニュース:有害な生殖細胞変異は、家族歴のある人における膵臓がん発症の危険因子です
2019年5月1日
概要:
全米家族性膵がん登録制度(National Familial Pancreatic Tumor Registry;NFPTR)は、膵がんの発症メカニズムの解明、また、特定の家系に膵がんが発症する理由を解明することを目的として1994年にJohns Hopkins大学内に設立されました。NFPTRに登録されている家族のなかには、膵臓がんを早期に発見するためのサーベイランスを受けている人がいます。その人達の生殖細胞系遺伝子変異を解析したところ、膵臓がんの累積発生率は、強い家族歴があるが変異が確認されていない個人よりも、膵臓がん感受性遺伝子に特定可能な有害な生殖細胞変異がある個人の方が有意に高いことがわかりました。
祝 6月23日PRRT療法ルタテラが国内承認される
祝 6月23日 PRRT療法ルタテラが国内承認される
本日、富士フイルム富山化学株式会社は、放射性医薬品「ルタテラ®静注」(以下、「ルタテラ」)について、「ソマトスタチン受容体陽性の神経内分泌腫瘍」*1を適応症として製造販売承認を国内で取得したと報告しました。
「ルタテラ」は、ペプチド受容体放射性核種療法(Peptide Receptor Radionuclide Therapy; PRRT)に用いられる医薬品です。今回、「ルタテラ」は、「ペプチド受容体放射性核種療法剤」として国内で初めて承認されました。
この医薬品に関して、2010年ごろからスイスやドイツでPRRT療法による治療を受けたNET患者さんの体験談が契機となり、PRRT療法についての情報が拡散し始めました。しかし、同時に海外まで行かなければ受けられないという制限を解除してほしい、国内でもPRRTで治療を受けたいという多数の要望を受け、パンキャンジャパンでは署名を集めて「ルタテラの早期承認に関する要望書」を2015年5月に塩崎厚生労働大臣に提出させていただきました。それから6年、本当に長い期間でしたが関係者の皆様のご尽力のお陰でやっと実現できた承認です。関係者の皆様に心より感謝申し上げます。
政策提言:山本厚労副大臣へ「すい臓がん生存率向上に必要な研究費増額の要望書」を提出
政策提言:6月10日 山本厚労副大臣へ「すい臓がん生存率向上のための施策への要望書」を提出しました
パンキャン米国本部では、膵臓(すいぞう)がんの予後改善につながる早期発見のプロジェクト(Early Detection Initiative:EDI)が開始され、また、日本でも早期発見のプロジェクトがスタートしつつあります。一方、日本では膵臓がんへの研究費が不足しており、改善が最も急がれている膵臓がんの研究及び、早期発見ツールの開発等が進んでいない状況があります。6月10日、山本博司 (やまもと ひろし) 厚生労働副大臣に面談し、膵臓がんの生存率向上のための施策について要望書を提出させていただきました。ご多用の中、お時間をいただきました山本副大臣、及び関係者の皆様ありがとうございました。出席は、パンキャンジャパン 眞島理事長、小崎理事、松本眞由美さん、田辺睦子さん、赤間純子さん、白岩剛さん、中川圭さんです。膵臓がんの環境がよりよく改善するために、多くの方にご協力をお願い申し上げます。
政策提言:膵臓がん「がん遺伝子パネル検査」の 保険償還制限見直しに関する要望書を提出
2021年5月24日
厚生労働省17階にある保険局医療課を訪れ、「膵臓がんのがん遺伝子パネル検査の保険償還制限見直しに関する要望書」を手渡しました。丁寧に対応してくださったのは、原澤朋史・課長補佐(写真右)、岡嶋良典・主査と伊藤宗洋・先進・再生医療迅速評価専門官の3名の医系技官でした。この要望書は、予後の厳しい進行性膵癌患者さんが、米国のように膵臓がんと診断された時にがん遺伝子パネル検査が受けられるように保険償還制限の見直しを求めたものです。
【期待されるサイエンス】膵臓がんにより多くの二次治療オプションを
【期待されるサイエンス】膵臓がんにより多くの二次治療オプションを
~膵臓がんを兵糧攻めにして餓死させる新薬の登場~
2021 年 5 月 20 日
過去 10 年間の継続的な研究により、多剤併用化学療法が進行膵臓がん患者の生存に利益をもたらすことが示されました。多くの臨床的要因に基づいた、いわゆる最前線の治療レジメンの選択も患者の継続的な管理において重要な役割を果たします。残念なことに、患者が一次治療の併用療法に進むと、二次治療の標準治療の選択肢はいくらか制限されます。しかし、TRYbeCA-1 と呼ばれる大規模な第 III 相試験は、二次治療の選択肢に新しい薬を追加することを計画しています。 TRYbeCA-1 は、エリアスパーゼ(Eryaspase) と呼ばれる薬剤を転移性膵臓がんの二次治療の候補として評価するランダム化比較試験です。この試験は患者の登録を完了し、合計 510 人の患者が試験に参加しました。目標登録者数 482 人をわずかに上回りました。 米国食品医薬品局(FDA)は、転移性膵臓がん患者の二次治療として赤血球内にカプセル化された L-アスパラギナーゼであるエリアスパーゼ に対して、ファーストトラック指定(1)をすでに取得しています。 エリアスパーゼ は、米国とヨーロッパの両方で、膵臓がんの治療においてオーファンドラッグ(2)指定を取得しています。
政策提言:自見厚生労働政務官へ「すい臓がん生存率向上のための施策への要望書」を提出
写真:左から自見厚生労働政務官、パンキャン眞島理事長、古谷理事、小崎理事
政策提言:自見厚生労働政務官へ「すい臓がん生存率向上のための施策への要望書」を提出
2020年6月2日
パンキャンジャパンは、厚生労働省に対し膵臓がんの研究促進を求める要望書を提出し、治療薬の開発などを支援するよう求めました。要望書では、膵臓がんの根治を目指し、十分な研究予算を割り当てるよう求めています。要望の要点は、下記の3点です。
①原因究明や早期発見につながる検査の開発、再発・転移を抑える治療薬の開発
②膵臓がん研究者への支援
③ドラッグラグを解消し、患者の選択肢を広げるための研究への支援