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サバイバーストーリー:スティーブンロビンソン(親族4人が膵臓がん)

~ わたしの膵臓がんを引き起こした原因は何? ~

著者:スティーブンロビンソン

2021年1月22日

  • 症状は早期の膵臓がんの診断につながります
  • 膵臓十二指腸手術(幽門温存)
  • 術後の補助化学療法
  • 家族歴(親族4人が膵臓がん)

他のサバイバーの話と比較すると、私の膵臓がんの体験は教科書を読んでいるように退屈な話かも知れません。2015年5月14日、58歳で私は膵臓腺がんと診断されました。

3月中旬にからだの調子がよくないことに初めて気づきました。 主な症状は、痛みのない黄疸、淡い便、暗色尿、発熱、体重減少、そして時々私が肝臓のけいれんと呼んでいた燃え上がるような腹痛です。

3月23日から5月10日まで、血液検査、X線、昔ながらの身体検査、腹部超音波検査、CTスキャン、ERCP、生検、ステント留置など、数多くの検査を行いました。医師は、周囲に何かがあり、胆管が狭窄されていることを知っていました。 ERCPは、私の家から90マイル(140キロ)離れたメリーランド州ボルチモアにあるメリーランド大学医療センターで行われました。

 

■やっと診断がつく

5月14日、腫瘍外科医のH.リチャードアレクサンダージュニア氏(現在はニュージャージー州ラトガースがん研究所勤務)が私の部屋にやって来て、妻と私に自己紹介しました。彼の専門が腫瘍外科医であると聞いたとき、私たち夫婦は一瞬やはりと思いましたが、癌の診断を半分予想していたので納得できました。彼は私の治療を担当することに同意したと言いました。

アレクサンダー医師は、所見と診断について説明してくれました。 ステージIB期の腫瘍と明確に定義された私の膵臓がんの膵頭部に限定されていました。太い主要な血管を含め、結節または他の組織に浸潤していると疑われるものはありませんでした。彼は早期のがんんなので、術前化学放射線療法なしで手術を受けることができるだろうと言いました。アレクサンダー医師は、術後化学療法を含むその後の治療については、開腹したときのなかの状態、腹腔内で見つけたものにもよると説明してくれました。

彼は私に質問がないかと尋ねてきたので、妻と私は顔をみあわせ、「いつオペ室のスケジュールがあいて、私の手術ができますか?」と肩をすくめながら聞きました。次に、私は膵臓がんで2人の母方の親戚を失ったことを説明しました。1990年に祖母(診断から5か月後)と2008年に叔父(診断から僅か19日後)を膵臓がんで亡くしています。

1週間後、正式な外科的診察を受け、膵頭十二指腸切除術(Whipple Surgery)について詳細に説明を受けました。彼は私にセカンドオピニオンを受けたいかどうか尋ねてきました。私はその申出を断り、この腫瘍が私の叔父のときのように攻撃的である可能性があるなら、急いで切除してもらいたいと言いました。手術は12日後に予定されました。

■私の治療プロトコール

私の治療は完全に従来の標準タイプであることが判明しました。 6月2日、幽門を温存する膵頭十二指腸切除術(Pyrorus-Preserving Pancreatico-Duodenectomy)、別名幽門輪温存膵頭十二指腸切除術(PPPD)を受けました。アレクサンダー医師は約6時間かかると見積もっていたようでしたが、過剰な脂肪組織、異常な肝臓のトポグラフィー、さらに胆嚢と肝臓の分離が困難であったため、私の手術は約9時間の大手術となりました。膵臓の頭部、十二指腸の大部分、胆嚢、胆管の大部分、大網の一部、および29のリンパ節が切除されました。

6月10日、アレクサンダー医師は、病理報告をするために、彼の同僚のレジデントとインターンと一緒に私の病室に入ってきました。彼が座った後、私は助けを借りずに座って彼を驚かせました。病理医は、主に腫瘍のサイズを基にして、ステージIIBと病期分類しました。がんは幸いなことに他の組織には浸潤していませんでした。切除された腫瘍のすべてのマージンは陰性でした。リンパ節のうち4つに転移が疑われましたが、がんが転移しているものは確認されませんでした。私は鎮痛剤をもらって帰宅しましたが、痛みはほとんどなく、必要ありませんでした。

手術の3週間後の最初のフォローアップ検査では、私の傷口はよく治癒していて、ステープルが取り除かれました。前日に近所を3キロほど歩いたと伝えたとき、アレクサンダー博士は驚いていました。彼はリンパ節転移の疑いがあることから術後化学療法をやりましょうと私に提案してきました。私は術後の化学療法を受けることに同意しました。彼は私の地元の腫瘍内科医とのアポを手配してくれました。

2週間後にメドスターヘルス病院(メリーランド)のミナル・シャー医師に会い、その1週間後に化学療法を開始しました。彼女は、ゲムシタビン投与を6か月続ける治療レジメンを組んでくれました。毎週ゲムシタビンの点滴静注と血液検査を行い、それを3週間繰り返し、4週目は休んでラボ検査のみとし、それを6か月、6サイクル続けるという治療レジメンをセットしてくれました。私の血球数が3週目に読み取られたとき、スケジュールは週1回の点滴静注を2週間続け、翌週は休んでラボ検査のみの2投1休のスケジュールに変更されました。私は吐き気のためにゾフラン投与を受け、続いて抗がん剤の点滴静注を受けました。私は、十分にうまく化学療法がやってこれたので、治療17と18はキャンセルされました。私の副作用は軽度のインフルエンザのような症状で、化学療法の翌日に倦怠感がありました。

私はがん遺伝子パネル検査を行いましたが、これは現在、新しいゲノム医療の標準検査となっています。私は、BRCA1、BRCA2、および86の他の遺伝子マーカーのカスタムパネルを使って検査されました。すべてのがん遺伝子が私の癌の発症に重要な意味を持つ変異を示しませんでした。心配していたリンチ症候群もありませんでした。

■私の現在の状況

現在のところ、私は本当によく治癒し、術後の副作用、ホイップル攻撃を受けたこともありません。私は以前食べていた食べ物のほぼ99.99パーセントを食べることができ、膵消化酵素補充剤リパクレオンも必要としていません。私は病気、治療、そして回復の過程で失った体重24キロを取り戻すことができました。私の平均血糖値を示すヘモグロビンエーワンシ―(HgA1C)と血圧は境界線に届くほど高いので、再び余分な体重の一部を減らそうとしています。

私は6か月ごとに経過観察のために血液検査を行い、毎年CTスキャンも行っています。私の最後の検査は2020年5月でした。

盲腸の上部に予期しない影があったことを除いて、すべてがはっきりと以前の自分に戻ってきたようです。私は消化管内視鏡検査を推奨した消化器内科医に同意してEUS検査を受けましたが、すべて正常でした。私は現在、年に一度、経過観察のために検査をしてもらうスケジュールに従って診察を受けています。

私は、膵頭十二指腸切除術の間に修正された臍ヘルニアの再発を含む切開ヘルニアを発症しました。 新型コロナ感染症の蔓延のなか修復手術を行いました。

■私の生活習慣の背景について考える

私は膵臓がんに関する質問票(ライフスタイル/ハザードボックス)を受けとり、リスク要因の項目をチェックしました。私が大人になってからの18歳から53歳までの間で、25歳から45歳までは1日3パック喫煙していましたが、最後の方は週に2パック程度まで喫煙量を漸減していました。私の父と祖父も喫煙者であり、彼らは両方とも喫煙関連の病気(癌とCOPD)で亡くなりました。COPDとは、慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease)のことで、喫煙歴のある中高年に発症する生活習慣病です。私は人生のさまざまな時期に大酒を飲んでいましたし、太りすぎでした。

私の家族と親族、母方の側で4つの既知の膵臓がんの症例がありました:私の祖母、叔父、私、そして男性の最初のいとこ。私たち4人は異なるライフスタイルと環境的な危険因子を持っていました。私のいとこが膵臓がんと知ったときは大きなショックでした。彼は私が今までに知った中で最も健康な人の一人でした。彼は喫煙も飲酒もせず、麻薬もしませんでした。

アレクサンダー医師は、外科的診察中に、27年の経験の中で、膵臓がんの原因は10%は遺伝的で、25%はライフスタイル/環境の危険因子、65%は原因不明のランダム的な突然変異であると考えていると私に話してくれました。

2020年9月30日に亡くなった私の母は、2005年に卵巣がんを生き延びた後、結腸がんを患っていました。彼女は結腸がんから脳への転移に屈し、2019年8月に手術を受けました。遺伝子検査により、リンチ症候群であることが示されました。私の妹は最近乳がんの治療を受けましたが、私の兄と他の妹は乳がんにかかっていません。彼らは全員遺伝子検査を受け、私と同様の結果(BRCAを含むがん遺伝子変異は陰性)が得られました。

 

編集注:膵臓がんは、60歳から70歳で罹患するのが普通ですが、家族歴のある方は、40代、50代と若くして膵臓がんに罹ることがあるので、要注意です。家族歴のある人は、早めに膵臓がんの専門医がいる病院にいき、相談することをお勧めします。

 

 

(Source:Survivor Story-Let's Win Lustgarten Foundation)

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<免責事項>この医療記事は、サバイバーの経験を紹介する目的で書かれています。特定の治療法や薬の使用を推奨するものではありません。ご自身の病状については、担当医とよく話し合ってください。このウェブサイトの情報を利用して生じた結果についてPanCANJapanは一切責任を負うことができませんのでご了承ください。

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